南仏の日々(4)サンヴィクトワール編
 

エクス(エクサンプロバンスの略称)の町から直接見ることは出来ないが、徒歩、若しくは、エクスの市バスに乗ると不思議な山、サンヴィクトワール山の全貌を拝める。

エクス出身の画家セザンヌがこよなく愛して描いたのがこのサンヴィクトワール山だそうであるが、小生はセザンヌのこの山の絵を見たことがない。

御影石とか岩塩とか諸説フンプンみたいだが、山のテッペンにあるのがTV送信塔なのか、十字架なのかよく見えないが、エクスの通の人に言わせるとあれは十字架だそうだ。十字架だとすれば、こんなに遠くから見えるのだから、とてつもなく、でっかいものだろう。

この山は、時刻と共に太陽の光の加減で色が変わるので、色を塗る時はいい加減にした方が、ストレスが溜まらない。

また、チョット角度を変えると全く違った外観を呈する。

マーア、兎に角不思議な山である。

  ▼ホテル前ガンベッタ通りを50mほど行き、ユーゴー(HUGO)大通りで、右に曲がり50mほど行くと、更に右へ曲がる大きい道D17号線がある。13番バスの通るところだが、この道をまっすぐ往復、約2時間歩いた。バス停留所名は次の順であった。Ecole Millitarie, Stade G Carccassone,Port de la Torse, Ecole de Torse, R. Cassin, (13) La Torse 終点。小生は、Ecole de Torse の先で右へ曲がらずに、まっすぐ LE THOLONET の行先表示板の方へ歩く。途中、大邸宅があったり、農家があったり、オリーブ畑、野生のポピーやラヴェンダーが咲いていたり、絵になる風景も多かったが、エクス市街とは一味違った、小生には珍しい田舎の雰囲気であった。今日の私の魂胆は、つまり、トロネ村まで行けば、画家セザンヌの愛したサン・ヴィクトワール山と御対面出来る筈だったのだ。バスの停留所も無くなった田舎の道をさらに歩き、出発45分頃、林の間から、目的のサン・ヴィクトワール山が見えてきたので写真撮影。更に歩いて山全体が見える場所に到達した。丁度1時間経過していた。そこがトロネ村なのか、更に先の方なのかは、わからない。そこいらの山と何だか雰囲気の異なる、初めて見たサン・ヴィクトワール山をスケッチして帰途につく。
サンヴィクトワール山
              写真
                      99.05.30
   同   左 
       葉書大水彩画 
                    99.05.30

  ▼エクスのバスセンターに集まる前、途中のイタリヤ通りでクロック・ムッシュ(食パンのスライスしたものにハムとチーズを載せてトーストしたもの。小生食した事はないが、これに目玉焼きをトッピングしたものをクロック・マダムと言うそうな)他計3個のパンを買って行く。バスセンターの20番バスにて片道10.5FF 30分で、最寄りの停留所に着いた。そこから森林の中のダラダラ坂を、あれは40分近く歩いたろうか、ようやく木々の間から、湖水の輝きが見えてきて、さらに、しばらく歩いて Lac du Bimont に到着。看板から推察するに、はるか下方にはフランス国営電力庁EDFの水力発電所があって、この辺は公園になっているようだ。アーチ型の大きな貯水ダムを挟んで、ビモン湖、その林を隔てた向こうに、大きなサン・ヴィクトワール山がひかえ、広大な視野が広がる、なかなかグーな眺めである。この辺りは、白い岩石に背の低い緑の植物がちりばめられた山口の秋芳台を思わせる風景であった。先日、南西側にあたるトロネ村近傍から見たのに比べ、今日の北西側からのサン・ヴィクトワール山は、具体的に表現はできないが、また違った風貌である。早速三々五々に散って、各自おもいおもいにスケッチ開始。ひと区切りついたところで、こちらの高台からアーチ型貯水ダムの上を歩いて、向側の高台へ行き、更に森林の中の山道を上がって、ちょうど森林が切れたところで、サン・ヴィクトワール山が全貌を現す。たま〜に人と行き交うが、必ず「ボンジュール」の挨拶をした。ここは林の中が、自然のトイレで用を足した勇敢なオバチャンもいた。さしずめ肥やしのボランテイアと言ったところか。皆、ひなたで描き始めたが、小生はひなたは、まっぴら御免なので、日陰を探してさらに前方へ行き、適当な場所を見つけた。この辺の高台に群生している背の低い緑の植物はツツジかと思っていたらさにあらず、葉っぱは「ひいらぎ」に似て、ちかちかする刺があるのには参った。昼に近くなったので、森林の中の石で出来た机のところで、弁当を広げた。流石に主婦のオバチャン集団(男性はリーダーと小生だけ)だけに色々な献立を作ってきていた。小生もお相伴にあずかった。こうしたオウトドア・わいわいランチはなかなか良いものだ。食事後、おしゃべりオバチャン達に早やめに失敬して、小生は帰り道に引き返し、こちら側から、最初着いた高台の構図を写生(速描)した。皆でアーチ型貯水ダムの上を最初着いた高台の方へ帰り、その辺でまたスケッチした。小生は、着いた時と異なるバス・ストップの近くの日陰で、また角度の違うサン・ヴィクトワール山を描く。そして、1時台のバスで2時前にはエクスに帰着した。

ビモンダム民家1               99.06.09 


サンヴィクトワール1        99.06.09 


サンヴィクトワール3        99.06.09    


ビモンダム民家2               99.06.09 


サンヴィクトワール2        99.06.09 


サンヴィクトワール4         99.06.09 


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